貿易の特徴
このように、国内取引と比べてコスト増要因となる点が多いが、国内に存在しない希少価値のある商品を輸入すれば(あるいは、その商品が希少価値を持つ市場に輸出すれば)貿易にかかるコストを上回る利益が得られる可能性があり、その場合に貿易が行われることになる。
貿易(ぼうえき)とは、ある国(またはそれに準ずる地域)と別の国(同)との間で行なわれる商品の売買のことをいう。
このように、国内取引と比べてコスト増要因となる点が多いが、国内に存在しない希少価値のある商品を輸入すれば(あるいは、その商品が希少価値を持つ市場に輸出すれば)貿易にかかるコストを上回る利益が得られる可能性があり、その場合に貿易が行われることになる。
貿易に関する規制をできるだけなくし、取引主体が自由に貿易を行うことができるようにする政策を自由貿易という。市場の失敗がない限りは、自由貿易により経済全体の所得水準を最大にすることができるが、一部の産業・企業は所得水準が低下する可能性があるため(たとえば、外国から安価な繊維製品が流入すれば、輸入国の繊維産業は所得水準が低下する)、自由貿易は常に国民から支持されるとは限らない。このため、一部産業における輸入を規制し、国内産業を保護しようとする政策(保護貿易、保護主義)が台頭する。保護貿易の手段としては、関税の賦課(アンチ・ダンピング課税、相殺関税等)や、輸入数量規制(輸入割当制度、セーフガード等)などが用いられる。ブロック経済による保護貿易が第二次世界大戦を招いたとの反省から、GATT・WTOは自由貿易を活動の理念としている。世界の主要国も自由貿易を標榜しているものの(保護主義を標榜する主要国はないが)、現実には、国内の有力産業、衰退産業を保護する政治的な目的での何らかの規制を行っている。自由貿易の究極的な姿は、国内取引と同じように貿易が行われることである。市場統合が行われているEUにおいては、モノの移動に関して完全に障壁が撤廃されているので、EU域内においては自由貿易が行われているといえる。
貿易は、外貨の獲得を通じて直接に国富の増大につながると同時に、安価な輸入品の流入による物価の抑制、食料やエネルギー等必需品の安定的確保などの観点から、各国政府が国の政策として促進を行っている。貿易促進のあり方は国によって異なる。
具体的には、以下のような施策が行われる。
輸出品に対して直接に補助金を付与することは、WTOルールで禁止されている。